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【蝉の羽月】(せみのはづき) [日刊☆こよみのページ]

【蝉の羽月】(せみのはづき)
 (薄い着物を着るからいう) 陰暦6月の称。《広辞苑・第六版》

 梅雨明け前ですけれど本日は、早朝からよい天気。お日様が照りつけて暑い一日となりそうです。窓を開けると外から、「ジージー」であるとか「ミンミンミン」といった蝉の声がうるさいほどに聞こえてきます。うるさいほどと書いてしまいましたが、決して嫌な音ではありません。それどころか、夏らしい好ましい蝉の声です。蝉の声からの連想で本日取り上げることにしたのは旧暦の六月の異称の一つである、「蝉の羽月」です。「蝉の羽」といえば蝉のはねのような薄い着物と言う意味があります。源氏物語夕顔には「蝉の羽もたちかへてける夏衣」という表現が登場します。襲(かさね)の色目にも「蝉の羽」が有ります。その組み合わせは、表は檜皮(ひわだ)、裏は青だそうです。夏蝉の鳴き出す時期は地方によって大分違うでしょうが、東京近郊を例として考えると大体6月末~7月初め(共に新暦の日付)辺りであったそうです。この時期というと半夏生の時期に一致しますので、蝉を「半夏虫」と呼ぶこともあるそうです。半夏虫と呼ばれる蝉の鳴き出す頃、蝉の羽を思わせる薄衣を身につける月、その月の名前が「蝉の羽月」とは、何とも優雅ですね。心配なのは、地球温暖化の影響か、はたまた都市のヒートアイランド現象のためか、昔に比べて気温が上がって蝉の初鳴きの時期が早まっているとのこと。それと、気温が上がって「蝉の羽」のような衣でも暑くてたまらなくなってしまうことですかね?もっとも、そんな暑い季節が長くなることは、個人的には嬉しいことなのですけれども。(「2021/07/17 号 (No.5404) 」の抜粋文)

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