SSブログ

【猿滑り・百日紅・紫薇】(さるすべり) [日刊☆こよみのページ]

【猿滑り・百日紅・紫薇】(さるすべり)
 (幹の皮が滑らかなので猿もすべるの意)ミソハギ科の落葉高木。中国南部の原産。幹は高さ数メートル。平滑でこぶが多く、淡褐色。葉は楕円形で四稜のある枝に対生。夏から秋に紅色または白色の小花が群がり咲く。日本で庭木として古くから栽培。材は緻密で細工用。ヒャクジツコウ。サルナメリ。夏の季語。 ≪広辞苑・第六版より抜粋≫

 暑さ厳しく、人間も草木もうつむき勝ちになる夏の昼下がりに元気いっぱいに咲くのがこの百日紅。花期が長く、百日も花が続くことから百日紅と書き表されます。百日紅の「紅」はこの色の花が主だからでしょう。ただ、花の色については変異が多くて濃紅、紅紫、淡紫、白などいろいろあるので「紅」ばかりではありません。一つ一つの花は朝開いて夕方には散ってしまう一日花で、朝になると前日に咲いていた花がこの木の下の地面に散り敷かれている様を見ることが有ります。丈夫で、手入れも楽なのか、街中の街路樹としても見かけることが多くなりました。その名が、「猿も滑る」からきているといわれるとおりで、幹がツルツルしていて、おまけに下枝があまりないので、登り難くそうな木です。しかし、サルでも滑って登れないなんていうと、おかしな連中の挑戦者魂に火を付けてしまうのですよね。その昔、「像が踏んでも壊れない」というキャッチフレーズで売り出された筆箱、筆箱といっても入れるのは鉛筆ですが、がありました。遠い昔の記憶によれば、確かに筆箱を像が踏んでいるテレビコマーシャルがありました(白黒映像だったような・・・)。確かに丈夫だったのでしょうが、このキャッチフレーズのおかげで、象が踏んでも壊れない筆箱を、何とか壊してみようという悪童たちを多数出現させ、そしてその悪童たちによって多くの筆箱が壊されたことがありました。私も「壊してみたい」という悪の誘惑に駆られた一人でしたが、幸いその筆箱が身近になかったので、幸いにも悪の道に踏み入れずにしみました。筆箱破壊の衝動は、幸いにもそれを実現する環境が整わないことによって歯止めがかかりましたが、「猿も滑って登れない」という猿滑りの名前の挑発には勝てませんでした。なぜなら、通っていた小学校の裏の墓地に、立派な猿滑の木があったから。結果はというと・・・肝心のところの記憶があいまいです。ちょっとは登れたかもしれませんが、制覇までは出来なかったのかな?猿滑りの木完登の朝鮮の結果は定かに覚えていないのですが、幾度か戦ったこの木のツルツルした他の木とは全く違った樹皮は、子供心にも不思議だったことだけはよく覚えています。あの木、まだ生きているかな?

◇「サルスベリ」の別名
 百日紅にはまた、「くすぐりの木」、「こちょこちょの木」という別名があります。これは幹が震動を伝えやすい性質で、幹を指でくすぐると枝の先の花や葉までが笑うように揺れ出すことに由来するそうです。本当に笑い出すかどうか、この木を見かけたらこっそりくすぐってみることにしましょう。この木の別名と言えばもう一つ、「なまけものの木」というものもあります。この有り難くない名前は、この木にはほんの短い期間しか葉がつかないからだそうです。木にしてみれば、短くても十分に栄養を作り出すことが出来ているわけでしょうから、なまけものの木なんていわれる筋合いはないと怒ってもよさそうなところですがどうでしょうか。「本当に失礼しちゃうわ」なんていいながら、くすくす笑い出すのがサルスベリかもしれませんね。今年は一際暑い夏ですが、そんな熱い中でも平気な顔して赤紫色の花を咲かせているサルスベリを見ると、少しだけ暑さが薄らぐようなきがします。(「2018/07/31 号 (No.4322)」の抜粋文)
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。