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春告花(梅) [日刊☆こよみのページ]

■春告花(梅)
 目が覚めて、外を見ると一面白く雪景色・・・「早く暖かくならないかな」なんて思っていましたが、そうは問屋が卸さないようです。立春は過ぎましたが寒い日が続きます。まだまだ春は遠いのかな?「春は遠いのかな」とこんな寒い日は思ってしまうのですが、そんな寒さの中でも着実な季節の移ろいを感じさせてくれるものがあります。通りがかった人様の家の庭に、梅の花を見かけるようになりました。梅の花には「春告花」という異称があります。梅は、桜や桃と云った春を代表する花々の多くに先立って花を咲かせ始めることから、春の到来を告げる花とされたのでしょう。

◇梅暦
 梅の花の開花の時期は、日本で一番早い沖縄県名護市では一月の中旬、東京では二月上旬、そして一番遅い北海道網走市で五月中旬頃だそうです。同じ梅でも沖縄と北海道では約 4ヶ月の差があることになります。梅の花は、その土地々々で春を告げながら 4ヶ月かけて日本列島を北上して行くことになります。この辺りではどうかというと、二月の半ばには梅の花を見かけるようになりましたので、二月上旬から中旬頃が開花の時期のようです。春告花は、その花が開くことで春の訪れ、季節の動きを知らせてくれる天然自然の暦の役割も果たしてくれます。そのため「梅暦」等と呼ばれることもあります。毎日、暦の情報をお伝えしている日刊☆こよみのページですが、日刊☆こよみのページの生まれる遙か以前から、毎年毎年忘れることなく季節を知らせてくれてきた梅暦が、今年もそろそろ皆さんのご自宅の庭で、近所の神社の境内で、あるいは人里に近い山の端で、春の訪れを知らせてくれているのではありませんか?ちなみに今年の梅は、日刊☆こよみのページにとっては今年で17回目、Webこよみのページからすると23回目の春告花であり梅暦です。

                          (「2023/02/21 号 (No.5988) 」の抜粋文)

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【満作】(まんさく) [日刊☆こよみのページ]

【満作】(まんさく)
 1.穀物が十分にみのること。豊作。「豊年満作」
 2.マンサク科の落葉大低木。山地に自生。高さ3メートル程度。
  早春、黄色・線形の四弁花を開き、楕円形の?果(さくか)を結ぶ。
  茶花(ちゃばな)として栽培、花季が早いので珍重される。
  葉を止血剤とする。金縷梅。春の季語。
   《広辞苑・第七版》

 1月~3月頃の、早春というのも気がひけるほど早い時期に、金色の花を咲かせる雪国の春の山には無くてはならない花が満作です。春の始めに「まんず咲く」からマンサクという名が付いたとも、この花の付きがよい年は五穀豊穣の年となるという言い伝えから、豊作を意味する満作の名が付いたともいいます。どちらにせよ、目出度い名前の花です。満作は本州や四国、九州の低山で普通に見かけることの出来る木で、庭木として使われることもあります。その花はよじれた金色の糸状で、私はその見た目から勝手に「錦糸卵の花」と呼んでいます(心の中でね)。満作の木の枝は柔軟で昔はかんじきの材料にされたと言います。樹皮も丈夫で山仕事の際には、縄の代わりされたともいう有用植物です。満作の花は、見た目は普通の花とは大分違ったものなので知らない人は花とは思わないかも知れませんが、一度それに気がつくと他の花と違った見た目ゆえに、混同することもありません。そんな見間違えようのない満作の花を昨日、近所の雑木林の中で見つけました。積もった雪が日陰に融け残っている雑木林の中でその名のとおり、まんず咲いた満作の花。どうやらこの辺りも「早春」と呼ばれる季節となったということですね。

                          (「2023/02/12 号 (No.5979)」の抜粋文)
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