SSブログ

【含羞草】(おじぎそう) [日刊☆こよみのページ]

【含羞草】(おじぎそう)
 マメ科の小低木で、園芸上は一年草。ブラジル原産。日本には天保年間に渡来。茎は直立。高さ約30センチメートル。細毛ととげをもつ。葉に触れると閉じて葉柄を垂れ、暫くして開く。また温度・光・電気などの刺激にも敏感に反応する。夏、葉腋に花柄を出し、淡紅色の小花を球状に付ける。花後に莢さやを生ずる。知羞草。ネムリグサ。ミモザ。夏の季語。《広辞苑 第六版》

 その葉に触ると葉を閉じ、続けて葉柄もうなだれる。この様子がまるでお辞儀をしているようだということで「おじぎそう」というながついたのでしょう。ただ、読みは「おじぎそう」ながらその文字は「御辞儀草」ではなくて「含羞草」。含羞草のお辞儀は、お辞儀はお辞儀でも、見事なお辞儀というより、幼い子が初めてお辞儀したように、お辞儀の途中ではずかしがってお母さんの陰に隠れてしまったようなお辞儀。はずかしそうなお辞儀をするこの草の名に「御辞儀草」ではなくて「含羞草」の文字を選んだ先人は偉い。この草は日が暮れると早々に葉を閉じて眠りにつきます。このため付いた別名が「眠草」。宵の口から眠りについてしまうあたりも、幼い子供の風情です。さてさて、触れるとお辞儀をするその葉の動きばかりに目がいきがちなこの草ですが、夏の頃から秋の初めにかけて枝先に咲く花もお忘れなく。美しいというより、可愛らしいという表現がぴったりの薄紫色の球形の小花が枝の先に一つずつ咲きます。この花を付けるときだけは、含羞草もなんだかちょっと誇らしげ。買ってもらった新しい鞠を、「見て、見て」と差し出しているようです。今は含羞草が花を付ける頃。きっとどこかの庭に「見て見て」っと、嬉しそうに鞠を差し出している含羞草があることでしょう。(「2019/08/14 号 (No.4701)」の抜粋文)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。