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【八月の風でそば荒れる】 [日刊☆こよみのページ]

【八月の風でそば荒れる】
 (「蕎麦(そば)」は粒が落ちやすく、八月に風が吹くとひとたまりもないということに、「側(そば)」をかけて)側にいるものが迷惑する、はた迷惑であるという意のしゃれ。

 「八月の風でそば迷惑」「八月の風でそば堪(たま)らぬ」ともいう。 《成語林・初版》

 ここでいうところの八月は、もちろん旧暦の八月のこと。大雑把に言ってしまうと、新暦の9~10月頃のことです。今年(2023)でいえば新暦9/15~10/14が旧暦の八月の期間です。作物としてのソバを見ると、その収穫の時期は6~8月頃と、9~11月頃(いずれも新暦の暦月による)のものがあり夏ソバと秋ソバのように分けて呼びます。本日採り上げた諺の指すソバは、その収穫時期から考えて秋ソバで、
ソバとしてはこちらが主流です。旧暦の八月は秋ソバの収穫の時期である一方、二百十日・二百二十日・八朔と天候の荒れるとされる日が続く時期でもあります。農家にとっては心配な月だったことでしょう。本日採り上げた諺は、ソバを育てる人たちの切実な心配から生まれたものなのでしょうね。でもソバを育てていない私からすると「ソバ」を「側」にかけて生まれたと思われる「八月の風でそば迷惑」「八月の風でそば堪らぬ」の方が機になっています。なんか面白い言葉。いつか使ってみたいななんて思ってしまいます(どうやって使ったらいいかな?)。今年の旧暦の八月はやや遅い時期にやってきましたから、もしかしたらもうソバの収穫は済んでいるかもしれません。さて、今年のソバの出来映えは?私たちがそれを知るのは、丸いソバの粒が細長い蕎麦に姿を変えて現れてから。今から1~2ヶ月後のことですね。

                          (「2023/09/16 号 (No.6195) 」の抜粋文)
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