SSブログ

暦の上の「入梅」について(2020) [日刊☆こよみのページ]

■暦の上の「入梅」について(2020)
 2020年の梅雨入りの日を気象庁の速報値サイトで見ると
 ※気象庁速報サイトhttps://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/sokuhou_baiu.html

 5/10ごろ 奄美
 5/11ごろ 沖縄
 5/30ごろ 九州南部
 5/31ごろ 四国
 6/10ごろ 中国、近畿、東海

 となっていました。6/10で東海地方まで北上してきたというと、関東地方の梅雨入りもそろそろでしょうか?そういえば、昨日は雲一つ無い青空が拡がっていた東京ですが、本日は高曇りで蒸し暑い。もしかして・・・気のせいかな?こんな具合で現在の梅雨入り(入梅)といえば、気象庁の「梅雨入り発表」が有りますのでTVの天気予報や新聞の気象欄、気象庁のWebサイトなどで知ることが出来ます。有り難い有り難い。

◇暦の上の入梅
 暦の上に記載されるものの一つ、雑節の中に「入梅」があります。気象庁発表のような有り難いものがなかった昔は入梅の時期を暦に頼っていたというわけです。もちろん、それだけではなくて、経験と勘も動員したとは思いますが。入梅がいつの頃から暦に載ったのかというと、これは暦の歴史からすると意外に新しくて、延宝六年(1678)の大経師暦に登場したのが最初だと云われています。どの暦にも載るようになったのは貞享三年(1686)。大経師暦に取り入れられてから10年後のことでした。この当時の「入梅」の日取りは、二十四節気の芒種(ぼうしゅ)の後最初の「壬の日」とされています。○○の後 最初の△の日という決め方の場合問題になるのは、では○○の日そのものが△の日だったらどうするかということ。○○の日そのものが該当するのか、その日をのぞくのかということです。入梅が暦に載るようになった当初はやはり混乱が有ったようですが、次第に芒種の日が壬の日にあたっている場合はその日が入梅となるということで一致するようになりました。ちなみに今年の「芒種後の最初の壬の日」は 6/8でした。では現在の「暦の上での入梅」がこの日かというとさにあらず。今年の暦の上の入梅は6/10です(昨日でした)。これは、太陽の黄経が80°となる日です。この入梅の定義は最後の太陰太陽暦であった天保暦での入梅の定義で、これを踏襲したものです。

◇暦の上での入梅はあたる?
 「暦の上では入梅です」というときには、「それなのに晴れの日が続きますね」というようなやや皮肉な使われ方をすることが多いようですが、暦の上での入梅の日付は、本州の梅雨入りの時期としてなかなか良い線で、ほぼ梅雨入りの平均の日に一致します。今年の例で云えば、暦の上の入梅の日、6/10に気象庁から中国、近畿、東海地方の梅雨入りが発表されていますから、ピッタリでしたね(元々、日本の暦の基準は京都でしたから、近畿の梅雨入りがまさに!)。もちろん、細く長い日本列島で暦の上の入梅の日に一律の日に梅雨入りとなるわけではありませんが「目安」としての実用性は充分にあったでしょう。「今日は傘を持って行くべきか」という判断は、あくまでも自己判断でお願いしますね。「こよみのページの計算を信じたのに!」なんていわれても、責任は負いませんからね。(「2020/06/11 号 (No.5003) 」の抜粋文)


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。