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【案山子】(かかし) [日刊☆こよみのページ]

【案山子】(かかし)
 (カガシとも。「嗅がし」の意か)
 1.獣肉などを焼いて串に貫き、田畑に刺し、その臭をかがせて鳥獣を退散さ
  せたもの。焼串(やいぐし)。焼釣(やいづり)。
 2.竹や藁わらなどで人の形を造り、田畑に立てて、鳥獣が寄るのをおどし防
  ぐもの。とりおどし。秋の季語。日葡辞書「カガシ」
 3.みかけばかりもっともらしくて役に立たない人。みかけだおし。
   《広辞苑・第六版》

 これを書いているのはお盆(月遅れの)が終わって二日後。私の自宅のある和歌山県の田舎(南紀地方)では月遅れの盆の頃には稲刈りが始まっていましたので、きっと今頃は稲刈りの終わった田んぼの中に、これまで田んぼの稲を見守り続けた案山子が役目を終えて、一人ぽつねんと田んぼの中に立っているかもしれません。南紀地方の案山子は人の形をして、今時のちょっと派手な服装をしたものから、ペットボトルを使って作った風車や烏の死骸をつるしたものまでいろいろのタイプがあります。鳥の死骸は古式ゆかしい(?)方式で、ペットボトルは現代の素材を使った今風の案山子。そこに人形型の案山子が加って見本市のようです。いろいろなタイプの案山子がありますが、私にとって案山子といえば人の形をした案山子です。今年はいろいろあって(あの病気とか)、この夏は自宅に帰っていないので田んぼの案山子を見ていませんが、これまで毎年見てきたように、今頃は刈り取られた稲の株と黒い土だけとなった田んぼと、その中に残された案山子が様変わりしてしまった足下の田んぼを見下ろしていることでしょう。刈り取られたとは言っても、稲は田んぼの端の稲架(はざ)には、刈り取られた稲が干されていますから、稲の安全を見張る案山子の仕事はまだ終わっていないかな?田んぼの黒い土に立った派手な服を着た案山子が、今年の最後の務めに精を出す姿を想像しながら、本日のコトノハを終えることにします。(「2020/08/18 号 (No.5071) 」の抜粋文)
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