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【満作】(まんさく) [日刊☆こよみのページ]

【満作】(まんさく)
 1.穀物が十分にみのること。豊作。「豊年満作」
 2.マンサク科の落葉大低木。山地に自生。高さ3メートル程度。
  早春、黄色・線形の四弁花を開き、楕円形の?果(さくか)を結ぶ。
  茶花(ちゃばな)として栽培、花季が早いので珍重される。
  葉を止血剤とする。金縷梅。春の季語。
   《広辞苑・第七版》

 1月~3月頃の、早春というのも気がひけるほど早い時期に、金色の花を咲かせる雪国の春の山には無くてはならない花が満作です。春の始めに「まんず咲く」からマンサクという名が付いたとも、この花の付きがよい年は五穀豊穣の年となるという言い伝えから、豊作を意味する満作の名が付いたともいいます。どちらにせよ、目出度い名前の花です。満作は本州や四国、九州の低山で普通に見かけることの出来る木で、庭木として使われることもあります。その花はよじれた金色の糸状で、私はその見た目から勝手に「錦糸卵の花」と呼んでいます(心の中でね)。満作の木の枝は柔軟で昔はかんじきの材料にされたと言います。樹皮も丈夫で山仕事の際には、縄の代わりされたともいう有用植物です。満作の花は、見た目は普通の花とは大分違ったものなので知らない人は花とは思わないかも知れませんが、一度それに気がつくと他の花と違った見た目ゆえに、混同することもありません。そんな見間違えようのない満作の花を昨日、近所の雑木林の中で見つけました。積もった雪が日陰に融け残っている雑木林の中でその名のとおり、まんず咲いた満作の花。どうやらこの辺りも「早春」と呼ばれる季節となったということですね。

                          (「2023/02/12 号 (No.5979)」の抜粋文)
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