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【下萌え】(した もえ) [日刊☆こよみのページ]

【下萌え】(した もえ)
 人目につかず芽ばえること。また、その芽。続拾遺和歌集春「下萌え急ぐ野辺の若草」
  《広辞苑・第六版》

 一面の枯野に仄かに緑の色が混じる季節となりました。春の訪れとともに冬枯れした草の下から新芽が芽生え、その緑が顔をのぞかせているのです。名前さえ知らない道端の草の芽でも、その初々しい緑には目を惹かれます。まだ春の浅い時期ですから枯野の上に雪が残っている地方も多いことでしょうが、そうした地方でも雪の下では枯草に守られて若い緑が芽吹いているかも。雪が融けて枯草とその根元の緑が姿を現すのも間近です。下萌えの緑は、春の訪れと、そしてなにか新しい希望の訪れのようなものを見るものに感じさせてくれます。「何かいいことが起こりそう」下萌えの緑を目にすれば、なんだかそう思えてきます。

                          (「2023/03/01 号 (No.5996)」の抜粋文)
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