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【梅雨の星】(つゆのほし) [日刊☆こよみのページ]

【梅雨の星】(つゆのほし)
 梅雨の雨雲が開けた夜空に懸かるオレンジ色の星。アルクトゥールスの別名。

 【アルクトゥールス】(ラテン語 Arcturus)
  〔天〕(もとギリシア語で「熊の番人」の意) 牛飼座の首星。橙色で光度マイナス0.0等。
   距離37光年。固有運動が大きい。漢名、大角(たいかく)。 《広辞苑・第六版》

 晩春から初夏の夕暮れ、東の高い空に輝くオレンジ色のアルクトゥールスはその色が麦の穂を連想させることと、麦の刈り入れの頃に見える星ということで、「麦星」「麦刈り星」などとも呼ばれます。一日中続く麦の刈り入れの手が夕暮れの暗さの中で止まる頃、東の空を振り向くと、この麦の色をした星が見えたことでしょう。麦の刈り入れの時期が過ぎ、梅雨の時期となると麦星は昇る時間が少々早まり、梅雨の宵の口になると南東の空の高い場所からその光を地上に送ってきます。梅雨の雨雲が晴れたら、そこにはからりと明るい色をしたこの星が輝いているはずです。雲に閉ざされてなかなか夜空の星を見ることの出来ない梅雨の時期だからこそ、たまに晴れた空に見る星の印象は強くなるのでしょうか。梅雨の季節ですが、雨の合間にからりと晴れる日もあります。そんな晴れた日には夜空にオレンジ色の「梅雨の星」を探してみましょう。

                          (「2023/06/17 号 (No.6104) 」の抜粋文)
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