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穀雨 [日刊☆こよみのページ]

□穀雨
 今日、2021/4/22。二十四節気の穀雨の期間に入って3日目となりました。穀雨のような二十四節気の言葉は、1年を24の期間に分けたときのその期間(大体15日程度)を表す言葉でもあり、またその期間の始まりの日を表す言葉でもあります。さてその穀雨は三月中気と呼ばれるものです。旧暦ではこれを含む月が三月となります(本日の旧暦の日付は三月十一日ですから、今年の穀雨の節入日は旧暦では三月九日でした)。旧暦三月の和風月名は草木が勢いよく成長する様を表す「弥生」。その名の通り、草木の緑が日毎にその量を増やしてゆくような季節となりました。

◇「穀雨」
 さて、なぜこの時期が穀雨と呼ばれるかというと
 
  春雨降りて百穀を生化すれば也

 とか。つまり、田畑の穀物を育てる春の柔らかな雨が降る頃だからという意味です。二十四節気の中には解説が無いと意味の分からない言葉も有るのですが、「穀雨」はその文字を目にするだけでおよその意味が分かる分かりやすい名前ですね。現在は太陽の位置を表す座標の一つ、黄道座標という座標系で黄経30°となる瞬間を含む日が「穀雨」の節入日と定められており、新暦では毎年4/20頃です。二十四節気はその決定のプロセスから見ると、太陽暦そのものですのでこのようなことになるのです。新暦の場合、このように二十四節気の日付がほとんど変化しないので、二十四節気の存在意義が薄らいでしまっています。このため、「旧暦の二十四節気では・・・」などという使われ方をされることが多く、二十四節気は太陰暦によって決められるものだという誤解がはびこっています。二十四節気は一種の太陽暦。太陰太陽暦である旧暦にあっては、その「太陽暦」の部分を担う存在です。日刊☆こよみのページをお読みの皆さんは、くれぐれもおかしな誤解はなさいませんように。ただ、穀雨の頃の雨も長引けば「菜種梅雨(なたねづゆ)」と呼ばれ、恵みの雨も鬱陶しいものに変わってしまいます。あんまりしつこいと嫌われちゃうわけですね。さてさて今日の天気はと言うと、薄い雲がわずかに見える程度。今日一日は「穀雨」を目にすることはなさそうです。(「2021/04/22 号 (No.5318)」の抜粋文)

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