SSブログ

【木蓮】(もくれん) [日刊☆こよみのページ]

【木蓮】(もくれん)
 (または、「木蘭」とも書く)モクレン科の落葉低木。中国の原産。高さ約4メートル。まばらに枝を分かつ。春、葉に先立って暗紅紫色6弁の大形の花を開く。近縁のハクモクレン・トウモクレンなどと同じく、観賞用に植栽。紫木蘭(しもくれん)。マグノリア(属名)。モクレンゲ。春の季語。 《広辞苑・第六版》

 「暑さ寒さも彼岸まで」その言葉の通り、ここ2~3日春らしい暖かな日が続き、この暖かさに答えるように、東京でも桜の花が咲き始めました。そんな時期に、桜の影に隠れてしまいがちですが、白くて大きな花を空に向けているかのように咲かせている木があります。それが木蓮です。一昨日、彼岸の中日に当たる春分の日に、公園を歩いていると桜の木の下で頭上を見上げる家族連れ、カップルの姿がそこかしこにありました。皆一様に、咲き始めたばかりの数輪の花を見上げているのでした。桜の木の横には、今を盛りと白い花を咲かせている白木蓮の木がありましたがその花に目を向ける人はいないようでした。木蓮の花には白と紫の花があり、白い木蓮は白木蓮(はくもくれん)ともいいます。父の実家の庭には、この白木蓮の木がありました。春には白い花を咲かせる大きな木でした。後で知ったところでは、その木蓮の木は父が植えたものでした。若い頃の父が植えた時には、きっと小さな木だったでしょうこの木は、私が子供の頃には既に、その庭一番の大木に育っていました。子供の頃に目にした木蓮の花は白色だったことから、木蓮は全て白い花を咲かせるものだと思っていたのですが、10年ほど前に紫の花を咲かせるものがあることを知って驚きました。しかし、もっと驚いたのは単に「木蓮」といえば、この紫色の花を咲かせる方を指すのだと云うこと。白木蓮と区別して云う場合は、紫木蓮とも云うようです。最初に紫木蘭を見たときには、「花は紫色だけれど、木は木蓮そっくりだな」と間の抜けた感想を抱いたものでした。白木蓮の咲いていた公園までの道すがらには、庭に紫木蓮の木のあるお宅も有り、こちらの花も盛大に咲いていました。白木蓮も紫木蓮も、どちらの木蓮も花の盛りのようですね。「花といえば桜」とは云いますが、春に咲くのは桜ばかりではありません。もし見かけることがあれば、紫の、あるいは白の木蓮の花も、見上げてあげて下さいね。(「2019/03/23 号 (No.4557) 」の抜粋文)

nice!(0)  コメント(0)