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【白雨】(はくう) [日刊☆こよみのページ]

【白雨】(はくう)
 ゆうだち。にわかあめ。夏の季語 《広辞苑・第六版》

 夏の夕方、急に降り出す激しい雨、夕立の呼び名の一つです。激しく降る大粒の雨が地面を打ち、跳ね返る飛沫によって風景が白く霞むことから白雨という呼び名が生まれたのでしょう。一昨日は夏らしく暑い一日でした。午後になって、窓から吹き込む風が心なしか涼しくなってきたことに気がつき窓の外に目を遣ると、まぶしく光る夏雲が見えていた窓からの風景が翳っていました。窓から吹き込む風が涼しくなってきていたのは夕立がやってくる前触れでした。程なくして雷を伴った激しい雨が降り出しました。ただ雷までは遠くて、音を伴わない雷光が天から地に向かって奔る姿が見えるだけでした。ついさっきまで、太陽によって熱く熱せられ、カラカラに乾いていたアスファルトの道路も、一瞬にして黒い、アスファルト本来の色に戻り、次に雨の飛沫とも、湯気ともしれないもやによって白く霞んでゆきました。この雨の中、外にいたら大変だったろうなと思いながらしばらく、白く霞んだ道路を眺めていました。あと少しして、この白い霞が消えれば過ごしやすい涼しい夏の夕暮れががやってくるのだろうな、そんなことを考えながら。今日もまた、一昨日とよく似た暑い夏の日。夕方には白雨が、夏の暑さを流し去ってくれるのかな?(「2020/08/15 号 (No.5068) 」の抜粋文)
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